HELLO YOSHIWARA 〜吉原商店街に出会おう!〜 2023 EXHIBITION

2024年1月12日(金)-2024年1月28日(日)

『HELLO YOSHIWARA』は、吉原商店街店主たちの視点や発想を主役に地元の皆さんと芸術家が一緒になり、吉原商店街に〈出会い直す〉アートプロジェクトです。本展は、4組の店主×芸術家がペアを組み、さまざまな視点を共有した成果として開催いたします。ぜひ、この街の懐かしい記憶、“当たり前” にひそむ新鮮な発見、個性豊かな店主たちの魅力に “出会いに” 来てください。

展示概要

会期:2024年1月12日(金)〜28日(日)
開廊時間:11:00〜20:00(月曜休廊・最終日のみ18時終了)
会場:静岡県富士市吉原2-9-25(旧「ライフエレクトロニクス岳南」)、吉原商店街エリア全域

交通アクセス

・岳南電車「吉原本町」駅より徒歩3分
・東海道新幹線「新富士」駅、JR「富士」駅、「吉原」駅よりタクシーで約15分

 

展示関連イベント

◉アーティストクロストーク

1月12日(金) 18:00〜19:00 三木麻郁×郡司淳史

1月13日(土) 13:00〜14:00 安藤智博×Nozomilkyway

◉特別トーク:店主が主役のアートプロジェクトって?

1月19日(金)19:00〜20:30

会場:Bird old pizza house(富士市吉原2-11-6 MARUICHI BLDG 2F ※展示会場斜め前の建物です)

予約不要・参加無料

ゲスト:櫛野展正(アーツカウンシルしずおか チーフプログラム・ディレクター)

「店主が企画する街歩き」にも参加されたアーツカウンシルしずおか チーフプログラム・ディレクターの櫛野展正さんをスペシャルゲストにお迎えし「店主が主役」であるアートプロジェクトの可能性を掘り下げます。

<櫛野展正 プロフィール>
アーツカウンシルしずおかチーフプログラム・ディレクター。
2000年より知的障害者福祉施設職員として働きながら、広島県福山市にある「鞆の津ミュージアム」でキュレーターを担当。2016年、アウトサイダー・アート専門スペース「クシノテラス」開設のため独立。表現せずにはいられない人たちに焦点を当て、全国各地で取材を続けながら執筆や展覧会の企画などを行う。2021年より現職。
総務省主催「令和3年度ふるさとづくり大賞」にて総務大臣賞受賞。著書に『超老芸術』(ケンエレブックス)、『アウトサイド・ジャパン 日本のアウトサイダー・アート』(イースト・プレス)、『アウトサイドで生きている』(タバブックス)など。

アーカイブブック無料配布中!

2024年1月に開催された成果展の作品紹介、作品制作の発端となった「店主が企画する街歩き」の概要、吉原商店街に滞在したアーティストたちの滞在日記、店主&アーティストのインタビュー、YCCCメンバーによる振り返りエッセイなど、街に対するさまざまな視点が交錯する充実の一冊。巻末には「店主が企画する街歩き」各地点や冊子に掲載された場所がまとまった吉原商店街の地図を収録しています。

初版500部は吉原商店街を中心に無料配布中!ぜひこの機会に入手してください。

《アーカイブブック概要》

B5判/片観音表紙中綴じ/66ページ/初版500部

編集・発行者:吉原中央カルチャーセンター/デザイン:阿部航太/写真:スズキトオル(一部写真)/印刷:グラフィック

吉原商店街の配布店舗・施設

Bird -old pizza house- / コーヒーショップ アドニス / UPTOWN SHOPBAR / アトリエテチ / 唐揚げ十四番 / かりん糖の和田屋 / 橘香堂 近藤薬局 WORX mt.fuji / 骨董喫茶 健康堂 / コミュニティセンターf / 小麦畑 松林堂 / 14 ゲストハウス Mt.Fuji / セレクトショップFOX / 創作酒肴 雪月花 / 鯛屋旅館 / 戸隠そばYOSHIWARA / トロニカ珈琲焙煎所 / 内藤金物店 / 吉原小宿 / 吉原商店街振興組合(虹いろーど) / 新富士駅観光案内所(富士山観光交流ビューロー)

*最新の配布状況については各店にお問い合わせください

展示アーティスト・作品

展示参加アーティストは2023年秋に吉原商店街エリアに約10日間滞在し、ペアを組んだ店主と交流したり、店主たちが企画した「街歩きツアー」およびその内容を観覧者、他のアーティスト×店主と振り返るトークイベントに参加しました。

展示作品は、街歩きの内容や店主との交流をとおして完成しています。

【店主】西川卯一(東海道表富士)街歩きテーマ「富士山の先端を辿る」

三木麻郁
「白妙の、天の原の、鳴る沢の、降り置く雪の、田子ノ浦に」

卯一さんが案内してくれた、湧水とその道に焦点を当てる。
この湧水が、どこから来て、どんな道々を通り、どこに流れて行っているのか。そして、私たちはその水と、どのように出会っているのか。湧水で作った氷が暗示的に富士山頂から流れる水を表す。
タイトルの言葉は、全てこれまで歌人たちが富士について詠んできた和歌から、富士山周辺に関わる水を表す言葉を借りている。


【店主】色男(色男とチャイコ)街歩きテーマ「自分にとってのリアルは誰かにとってのフィクション」

Nozomilkyway
「色男のリアルは私のフィクションとして吉原商店街へ繰り出す」

吉原商店街という少し特殊な環境で育った色男さんが、好奇心旺盛だったため自らの意思とは関係なく、ディープな世界へと知らず知らず誘われた青年期。たまごっち欲しさに間違えて足を踏み入れたアダルトでグレーゾーンなサブカル店。90年代は「悪」と断言されていなかったあんなものやこんなもの。
思いがけず大人の階段を登った色男さんの当時の記憶を「私」というフィルターを通して表現します。

展示会場では、90年代のサブカルのお店の雰囲気と少しのエロスをまぜまぜミックスしてフィクションの空間をつくります。
夜咲く花のヨルガオの様にかつて夜だけ商店街に姿を見せた女性たち。今も吉原商店街に幻影として存在している彼女たちが、会場を抜けて街へ繰り出します。


【店主】小林雅章(セレクトショップFOX)街歩きテーマ「うらろじーズハイ / 風景は平等 / ボロカワとえんとつ」

郡司淳史
「FOXにつままれて 〜ヨシワラ Wonder Land 〜」

この話は、吉原商店街のちょっと外れにある、一風変わった服屋を中心にした物語。
ちょっと変わった、楽しい服屋なのだが、どうも企んでいることがあるらしい。
この企みを実現すべく、ひとつの計画が持ち上がった。その名も「フォックスが吉原につままれる計画🦊🤘」
富士市吉原商店街を舞台とした、ちょっと変わった、楽しい服屋の周りで起こる、様々な物語
ぜひ楽しんで見守っていてほしい。

つまり『人生は連続するせつな🤘』である。


【店主】千文(創作酒肴 雪月花)街歩きテーマ「つわものどもが夢のあと」

安藤智博(していいシティ)「色褪せない記憶の残像」

時の流れと共に街並みは変わる。
今も昔も毎瞬間変わり続ける風景に、色褪せない記憶を結びつけて、人は今を生きる。
同じ景色を眺めながら、そこに幾重の積み重なってきた真実が、今日のいまを浮かび上がらせている。
ふと垣間見える当時の面影に、今も昔も変わらない微かな瞬間の残像が垣間見える。なくなったものとあり続けるもの、それらは等しく今に繋がっている。映像を通して、当時の思い出の残像が揺らめく時、他人の思い出だったはずの、微かな記憶に接続できるかもしれません。あなたには、誰かの思い出の残像が見えますか。

映像制作協力:根岸宏旭

店主が企画する街歩きツアー&トーク

2023年秋に行われた、店主たちが企画した「街歩きツアー」およびその内容を観覧者、他のアーティスト×店主と振り返るトークイベントを振り返る動画、レポートを公開!

参加店主&アーティスト

色男とチャイコ Nozomilkyway

色男とチャイコ
『自分にとってのリアルは誰かにとってのフィクション』

"みんな同じように始まる『まいにち』が、ちょっぴり特別になるように、あなたを想い作りました"をコンセプトに、スパイス料理、焼き菓子など思いつくお料理で皆様をおもてなししております。

SNS/WEB https://lit.link/irootokotochaiko

Nozomilkyway (アーティスト&イラストレーター)

ボーンマス芸術大学(イギリス)のイラストレーション科卒業。帰国後はフリーランスのイラストレーターとして活動し、ミュージシャンDJ BAKUのアニメーションPV制作、雑誌の挿絵等を手掛ける。その後渡仏し、パリの銅版画のアトリエで2年間銅版画を学ぶ。2022年帰国後もクライアントワークや自主制作を通じて、空想と現実をミックスさせた世界観を展開する。

WEB https://nozomilkyway.tumblr.com/
Instagram @nozostariver

小林雅章 (FOX)
『うらろじーズハイ / 風景は平等 / ボロカワとえんとつ』

1976年創業のお直しも行う地域密着型セレクトショップ。店主は田宿川をこよなく愛し、日々お店や日常についてSNS動画、音声型SNS、ブログ等で膨大な量の発信活動を行っています。

WEB http://fox1976.com/
Instagram @masa_foxjr

郡司淳史(株式会社心電代表/郡司塾代表)

1988年東京生まれ。様々な企業のコンサルティングやブランディング、イベント企画、コミュニティづくりを行う。2016年、お茶プロジェクト『VAISA』立ち上げを機に株式会社心電を創業。代表取締役を務め今に至る。
『郡司塾』は「ともかくうごこう」をモットーにしたプラットフォームとして2020年に開始。人の可能性と特殊能力を信じ続ける、自称ポンコツディレクターとして全ての活動に携わる。

Twitter @gunjiakifumi

千文 創作酒肴 雪月花 していいシティ 安藤智博

千文(創作酒肴 雪月花)
『つわものどもが夢のあと』

東海道新幹線と同い年の女将が営む昭和な居酒屋。BGMは1930年代頃のホンワカパッパ♪なアメリカのJAZZ。目標はあの頃の ハイカラなおばあちゃんち!

Facebookページ
Instagram @chifumisetsugetsuka

安藤智博(していいシティ)

大学で都市開発を専攻し、卒業後は大学職員やシンクタンクにて特別研究員(デザインリサーチ)、東大i.schoolを経て独立。2021年アーバニストユニット“していいシティ“を立ち上げ、都市を起点に制作を行う。主な活動に、お気に入りの場所を瓶詰めするワークショップ型プロジェクト『gapcap』(東京/京都/富士で実施)。2022年秋にアーツカウンシルしずおか主催「マイクロアートワーケーション」で1週間吉原商店街周辺に滞在。アーティストランレジデンス「6okken」共同設立メンバー。

Instagram @chihiro_nitamago
2022年吉原商店街滞在時の実施WS

東海道表富士 西川卯一 三木麻郁

西川卯一(東海道表富士)
『富士山の先端を巡る』

2007年、富士市吉原商店街に「富士山専門ギフトショップ東海道表富士」を開業。 2012年より富士山登山ガイド業をはじめる。山伏としての修行経験も活かし、〈富士山専門登山ガイド〉として海抜0mから富士山山頂までを案内する。富士山登山回数は約100回にのぼる。テレビ・ラジオにも多数出演し番組中でガイドを担当する等、富士山の魅力を伝え続けている。

WEB https://omotefuji.com/
Facebookページ

三木麻郁(アーティスト)

1987年大阪生まれ。2013年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻 卒業。2015年 東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻 修了。世界を形作るものたちへの興味を起点に、日々を生きる最中から見つかる思考、そのプロセスを表すものとして作品を制作する。主な作品/活動に『誕生の讃歌』(群馬青年ビエンナーレ2015入選)、『とほく おもほゆ』(KYOTO STEAM 2022国際アートコンペティション グランプリ受賞)、『しゃぼん玉プロジェクト』(2012~継続中)等。

WEB https://maayamiki.jimdofree.com/
Twitter @maaya3trees
Instagram @maaya.miki

主催:吉原中央カルチャーセンター(YCCC)

協力:吉原商店街振興組合

支援:アーツカウンシルしずおか

「アーツカウンシルしずおか」は、まちづくりや観光、国際交流、福祉、教育、 産業など、社会の様々な分野と文化芸術を結び付け、社会課題への対応や地域の 活性化を目指す住民主体の創造的な活動を支援します。