現代の山伏と歩く“村山道“トレッキングツアー

現代の山伏、西川卯一氏と
かつての修験道を歩く

富士山を神と見立て信仰する「富士信仰」の重要な拠点、村山浅間神社が位置する富士宮市村山。ここには当時の修験者たちが実際に使っていた、森に囲まれたルート(富士山最古の登山道)が「村山道」として残されています。

本ツアーは、吉原商店街内「富士山専門ギフトショップ東海道表富士」店主、そして山伏としても活動する西川卯一氏のガイドのもと「村山道」を歩くという企画です。

 山伏の装束に扮し法螺貝を片手にガイドする西川氏の説明を、参加者が聞きながらゆっくり歩けるよう、17kmの道のりを2日間に分けて実施。かつての山伏も、山で修行したり土地の管理に従事しつつ、地方の信者たちの先達、実質的な「ガイド役」として登拝に同行していたという歴史的な背景もあり、通常の富士登山とは全く違った体験となりました。

 

村山道とは?

まだ「富士山へ登ること」が一般的ではなかった鎌倉時代。富士山興法寺(現:村山浅間神社)を中心に修行をしていた山伏たちが確立したのがこのルートで、富士山最古の登山ルートと言えます。

江戸時代になると「富士信仰」が富士講の流行などにより大衆にも広まったことで、各地から多くの人が富士山を目指すようになります。東海道から富士山へ向かうルートもいくつか開拓されましたが、これらも「村山」を経由するものがほとんどでした。

標高約500m地点にある村山浅間神社から、現在の富士宮ルート6合目にあたる2500mまで。距離にして17km程度のこの登山道は、時代の流れと共に使われなくなり、20世紀初頭から100年近く廃道となっていました。しかし、21世紀に入り有志らが数年に及ぶ調査や整備を繰り返し、04年頃に復活し“非公式”ルートとして開かれました。そのため現在は「村山古道」と呼ばれることもあります。

言うまでもなく富士山信仰の重要な拠点であるため、世界遺産登録の過程においても注目され様々な資料が調べられましたが、まだ一般的な富士登山ガイドブックやパンフレットには載っていないこともあります。少々マニア向けと言ってもいいでしょう。


西川卯一氏 プロフィール

西川卯一 プロフィール

©HIRAOKA SHOKO

2007年、富士市吉原商店街に「富士山専門ギフトショップ東海道表富士」を開業。 2012年より富士山登山ガイド業をはじめる。山伏としての修行経験も活かし、〈富士山専門登山ガイド〉として海抜0mから富士山山頂までを案内する。富士山登山回数は約90回にのぼる。テレビ・ラジオにも多数出演し番組中でガイドを担当する等、富士山の魅力を伝え続けている。

《ガイド業 取得資格等》 表富士登山ガイド組合員 / 日本山岳会会員 / 本山修験宗聖護院 先達

《プライベートガイド》 富士山観光ガイド / 富士山表口登山ガイド / 富士山表口ゼロ富士登山ガイド 他 


開催概要

これまでの開催日程
第1回:2022年 8月8日(月)&9日(火)
第2回:2022年9月24日(土&25日(日) 

移動ルート
1日目:村山浅間神社〜西臼塚駐車場
2日目:西臼塚駐車場〜富士山  富士宮口6合目または6合目(天候により変更)


村山道 ダイジェスト


本企画から生まれた作品

トレッキング体験をとおして制作(実制作を前提としたリサーチ等含む)された作品をご紹介します。

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